※水野です。登場人物の固有名詞が変更になります。橘→紺野 海城学園→翔院学園 また真理の自宅の部屋は2階でしたが、1階の離れに設定変更しました。毎日のように山Pと話したりどつきあっていたらさすがに母親が何か言ってくるだろう、と思ったからです。よろしくおねがいします。
ハニーズのホールをいつものように動き回りながらも頭の中に渦巻いていたのは、
(こんなことをしてる暇はあるのだろうか……)
という不安だった。
今回の『アイエボ』オーディションはいつも以上に注目度が高い。ユニット名が『ナイン』になるということ以外、楽曲の方向性やグループのコンセプトはすべて謎であるにも関わらず、書類選考は一切せず、全員に会って面接するということで話題を集めていた。しかも彩花たちが私を推薦したのは応募締切間際だった。だからせめて残された短い時間くらいは面接のための準備にあてたかった。
しかし、私がオーディションを受けると宣言したとき、山Pはこう言った。
「オーディションのために時間を使いたくなるじゃろうが、ハニーズの仕事を辞めてはならんぞ。ハニーズの仕事にはオーディションに合格するためのヒントが詰まっておるし、何よりもハニーズで学ぶことはこれからのお前の人生を支え続けてくれるものなのじゃからな」
その場では山Pの言葉に納得したのだが、いざハニーズに来て仕事を始めるとオーディションのことが気になって仕方がなかった。
(この時間も、自己PRを考えたり、歌やダンスの練習をした方が良いんじゃないかな)
そんなことを考えていると仕事に集中できず、お客さんの前で飲み物をこぼすことになってしまった。
「も、申し訳ありません!」
あわてて謝り机の上を拭き始めたが、席に座って携帯機でゲームをしていたお客さんは、画面からまったく顔を上げずに言った。
「そんなんじゃ、オーディションに受からないよ」
(ええ⁉)
どうして考えが見抜かれてしまったのか驚いたが、そのお客さんの持っていたゲーム機の画面にアイドルのキャラクターが映っていた。きっと、アイドル育成ゲームに向かって言った言葉なのだろう。
そのお客さんはレンズのぶ厚い黒縁の眼鏡をかけていて、着ているシャツをケミカルウォッシュのジーンズにインするという、見るからにオタク風の人だった。
「すぐにお取替え致します!」
倒してしまったグラスを持って席を離れようとしたとき、再びお客さんが口を開いた。
「僕は君に言ってるんだよ、まりりん」
(え――)
改めてその人を見ると、彼はゲーム機をこちらに向けて言った。
「まりりん、君のキャラクターを作ってみた」
見ると、画面にはハニーズの服装をした私が立っている。
(イラスト ファンの数0の表示)
困惑する頭の中で色々な考えが渦巻いた。
(どういうこと? この人、ハニーズで働いている私に一目ぼれして勝手にキャラクター作っちゃったってこと? オタクの人がするコスプレの撮影会に近い感覚なのかな? にしては私の能力値低すぎない?)
初めて自分にファンが出来たという嬉しさと薄気味悪さが入りまじった複雑な気持ちでいると、その人が言った。
「とりあえず君はまだ仕事中だから、終わってからじっくり話すことにしよう」
(いやいや、勝手に決めないでもらえます? あんた私のファンなんだから主導権はこっちにあるんですけど。ていうかゲーム画面ばっか見てまだ一度も目合わせてこないし)
何と返答しようか迷っていると、男の人は、
「何か勘違いしてるようだけど……」
と眼鏡のフレームを持ち上げて言った。
「僕の名前は、水原宅哉。れっきとしたレインボーイズのメンバーだよ」
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評価
良いと思うところ
完璧に面白い!
「橘→紺野」に改名で、やっぱりレインボーズは全員色の名前にするのかな?と思ったら、初登場のレインボーズは水原(笑)そっか、水色の「水」かも…
水原さんのファッションいい!今までのレインボーズで1番ハマります!
私もたまたま、全く違うルートから「ポンコツ」の魅力について想いを馳せていました。
良くないと思うところ
真理ちゃんも、変な人が店に来たら、レインボーズのメンバーと気づくだろうに…オーディションのことで頭がいっぱいなんだね(笑)
かおりユニット名「ナイン」は「9nine」を思い出してしまう。
水原君が眼鏡を取ると「形の良い鼻と大きくて黒目がちな瞳。中性的な長いまつげ」ここでテンション下がりました。
切れ長が好きです。切れ長率低すぎ…1人を除いて全員大きな目?
水原君、一生「メガネ」かけてて…!!!
最後の一人は「切れ長」期待です…
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コメントの評価
著者からの返事
感想ありがとうございます。なるほど、ナインも変更します!笑
2018年4月3日 15時37分 水野敬也水原くらい今までと違うキャラは良い反応なので他のボーイズたちもさらに個性を出せないか考えてみます!
評価
良いと思うところ
初めてレビューさせていただきます
本当にためになることばかり
書かれていてストーリーも面白い!
しかもどうやって物事を進めていけば
良いのかも
わかりやすく書かれているので
自分でもできるのではないかと思わせてくれます。
あと真理ちゃんはとても素直ですね。
あと、これ無料で公開してるところに
びっくりです!
こんなに素晴らしい小説本当に無料で
いいのですか?笑
お金とっても良いくらいだと思います!笑
ぜひ書籍化してほしいくらいです♪
良くないと思うところ
このお話し1話から全部見てますが
ぐち今のところ悪く思うところが
ありません♪
ただ、真理ちゃんが面白い子という
設定が自分にはない要素なので、
やっぱり面白い子は得なのかなとか
変なことを思ってしまいました(笑)
個人的なこと言ってすみません(笑)
2人がこのコメントに「いいね!」しました
コメントの評価
著者からの返事
感想ありがとうございますー!確かに、、、真理は面白い設定にしないと物語が成立しないのでそこはそうせざるを得ないですね、、、。プレーンな主人公が良い面もあるのですが、名前のある主人公で物語をかき回していくためには誰もが「自分だ」と思えないキャラになっていくのが難しいところです。
2018年3月28日 14時42分 水野敬也評価
良いと思うところ
オーディションに不安になっているまりちゃんにもっと自信を持つように背中を押してくれた感じがよかったです。
夢や目標に向かう上での、自分の魅力を最大限に引き出し生かす為の考え方に術をわかりやすく教えてくれて。
それもアイドルに1番近いオタクキャラのレインボーイズが(笑)、またとてもいいタイミングで(^○^)なるほどなあと。面白いところもバッチリで(笑)
ハマり自分らしさを見つけるためのアクションは、まりちゃん世代が最も挑戦できるチャンスだということを教えてくれている感じです。勢いよく、いつでもなんでも経験出来る世代は特に今を大切にして欲しいなあと切に思いました。またどの世代でも、なんでもハマるためにはこの努力の仕方は持ち続けないと、とも(^^)
リサーチも夢に向かう上でもとても良い効能ですー!
良くないと思うところ
よくないということではありませんが、そのハマるためになんでもしてみる、は夢が明確でない人に特にヒットする感じがして…夢に関連するべきことのなんでも、の範疇だったらストンと腑に落ちます^ ^
2018年3月28日 6時8分 Shiho☆1人がこのコメントに「いいね!」しました
コメントの評価
著者からの返事
感想ありがとうございます!
2018年3月28日 14時44分 水野敬也これまでのレインボーイズと違う空気感は良い流れだと書いていて思いました。
現在、アップしていない部分では14章を書いていてかなり煮詰まっているのですが前編のクライマックスなので引き続き頑張ります!
評価
良いと思うところ
面白いです!なるほど、リサーチかぁ、、たしかに、ハマるものってすごいリサーチするなぁと腑に落ちました!新しいキャラの水原くんも他の子と少しテイスト違って新鮮ですね!!
どうなるんだろうと続きが楽しみです♪
話の一覧のストーリーダイジェストもわかりやすくてどこまで読んだかがわかって良いです!
良くないと思うところ
良くないところが、、見つからない笑
ちゃぴ強いていうなら、真理の小説のイメージ画像の絵、とっても素敵なんですけど内容と少しギャップがある(?)なぁと思ったのですが、笑、あえて神秘的な絵の感じ→実は中身コメディの流れなら最高だと思います笑
引き続き頑張ってください(^o^)
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コメントの評価
著者からの返事
感想ありがとうございます。イラストは本当に難しいですね、、、最初はラノベっぽい感じが合うのかなと思ったのですが、読者を限定してしまいそうなので、、、難しいですね。いろいろな可能性を考えてみます!
2018年4月3日 15時38分 水野敬也評価
良いと思うところ
10話まで読み終えての感想ー
さすがとしか言いようがありません。
もう少し修正していくのだろうとは思いますが十分楽しいし、尚且つ本当にタメになるお話ばかりで書籍なり、映像なり、早くお金を払いたい!と気持ちでいっぱいです笑
キャラクターの人数も程々で有難い。
連載大変だと思いますが応援しています!
あと、この場をお借りしてタメランドTVの配信もお忙しい中本当にありがとうございます。
木曜日が楽しみで待ち遠しいです。
良くないと思うところ
本当に素人意見で恐縮なのですが、真理ちゃんの成長を読み取れる箇所がもう少しあるといいなぁと。
anmoほんのちょっとだけでいいので真理ちゃんに感情移入できるような内容がほしいです。
どんどん素敵な女の子になっていってるという感触を味わえたらなぁと思います。(ひょっとして後半にその辺りが色濃く出てくるのかな?)
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コメントの評価
著者からの返事
感想ありがとうございます。
2018年4月3日 15時39分 水野敬也主人公の成長をどう描くかというのは毎回悩まされます。教えがあるということは教えをそのまま実行しているだけでは成長できてないということでもあるので。。。序盤に何かできないことがあって、後半にできるという明確な成長を描くことを考えてもいいかもしれないですね。